3/25 黒田日銀新総裁 首相の「異次元緩和」推進

黒田 日銀「新」総裁 の記事があった。  
 
>次元の違う大胆な金融政策を推し進める。  
>量的、質的に大胆な金融緩和をしていく
 
のだそうである。 
経済学的には金融政策はアクセルではなくブレーキである。
アクセルを踏まなければ経済は成長しないと習った気もするのだが。
 
 
■黒田日銀総裁を国会承認、首相の「異次元緩和」推進-岩田氏含め新体制
   3月15日(ブルームバーグ):安倍晋三政権が提示した日本銀行総裁黒田東彦アジア開発銀行(ADB)総裁を充てることを含む正副総裁人事案が15日、参院本会議で可決された。同意済みの衆院を含めた国会での承認が得られたことになる。黒田新総裁の率いる日銀は新体制で、安倍首相の主張する次元の違う大胆な金融政策を推し進める。
 
 副総裁に岩田規久男学習院大学教授と中曽宏日銀理事を起用する案も承認された。金融・財政・成長戦略の「3本の矢」で構成される首相の経済政策アベノミクスで、金融政策を担う体制が20日に一新される。黒田氏は国会での所信聴取で、日銀の物価目標2%の早期実現を目指す意思を強調、「量的、質的に大胆な金融緩和をしていく」と述べた。
 
 白川方明総裁の下で日銀は金融緩和を進めたが、デフレは是正できなかった。昨年12月末に政権を獲得した安倍首相は日銀の対応を批判、次元の違う強力な経済政策でデフレから脱却すると強調して黒田氏を総裁に推した。金融緩和で物価を上げて経済を立て直すリフレ派の岩田氏、日銀出身の中曽氏の両副総裁が脇を固める。
 
 第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストは日銀の黒田新体制について「安倍首相の意向を強く受けている点で事実上、官邸からのエージェント(代理人)というかたちになる」と前置きした上で「黒田新体制はあらゆる面で白川体制からの転換という方向性を打ち出す、レジーム・チェンジである」と指摘した。
 
 具体的には黒田総裁の下での初の金融政策決定会合である4月3、4日に白川体制を仕切り直し、日銀当座預金の付利撤廃、日銀資産買入れ基金による国債購入年限の長期化、2014年初めからの無期限の資産買い入れの前倒し、が検討されると予想した。
 
      政府、有効な金融政策を期待
 
 副総裁の任期が到来する19日に同時に退任する白川現総裁の本来の任期は4月8日まで。このため黒田氏が、白川氏の残りの任期を務めた後に再任されるためには再び国会の同意が必要になる。正副総裁の任期は5年。
 菅義偉官房長官は15日の記者会見で日銀の新体制について「1月の共同声明に基づいて日銀として2%の物価安定目標をできるだけ早期に達成することを目指し、有効な金融政策を推し進めてほしい」と期待感を示した。
 
 参院での投票結果は黒田氏が賛成186票、反対34票だった。副総裁候補の岩田氏は賛成124、反対96、中曽氏は賛成199、反対22。黒田氏と中曽氏は民主党、岩田氏はみんなの党日本維新の会新党改革国民新党などが賛成した。維新の会は黒田氏にも賛成したが、中曽氏には反対した。
 
 民主党会派に所属する87人のうち、11人がいずれの投票にも参加しなかった。岩田氏には無所属議員のうち森田高横峯良郎両氏と副議長就任に伴って自民党会派を離脱中の山崎正昭氏も賛成した。民主党は、黒田氏の人事について今回は賛成するものの、再任案には反対する可能性も示している。
 
                                                 更新日時: 2013/03/15 13:20 JST