5/23(木) 暴落の日のサマリー。

■サマリーは後ほど
日本株暴落、金利敏感中心に全面安-売買高、代金は史上最高
・反落、先物主導で下げ幅1100円超 出来高・売買代金は過去最高
日経平均1143円安で安値引け、1万5000円割れ、出来高・売買代金過去最高

・東京株式相場は暴落。国内金利の上昇懸念に加え、中国の景況感悪化や為替市場での円高傾向が嫌気され、午後にかけて売りが加速した。
・下げ幅は1000円を超え、東証1部の値下がり銘柄は全体の99%に達する全面安。東証1部の売買代金、売買高は史上最高を記録した。

・下落率は、東日本大震災から2営業日目の2011年3月15日以来(TOPIX9.5%、日経平均11%)だった。 

しんきんスズメ
・下げが行き過ぎているというよりも、上げが行き過ぎた
・米金融政策が間違いなく出口に向かう中でのボラティリティ(変動性)が生じた

・朝方は1ドル103円台乗せの為替が追い風となり、上昇して始まったものの、午前の取引終了にかけ失速。午後は一段安となり、日経平均先物は2時28分に890円安の1万4780円で売買が一時停止された。先物のサーキット・ブレーカー発動は11年3月15日以来。

黒田総裁、金利に言及
日本銀行黒田東彦総裁は22日の会見で、不安定な動きを続ける長期金利について「今の段階では実体経済に大きな影響を及ぼすとは見ていない」とし、「量的・質的金融緩和の強力な金融低下圧力の下で、長期金利が跳ね上がることは予測していない」と発言した。
・「会見内容は想定通り。長期金利を抑えるのは難しいとの黒田総裁の見解から、金利は上昇余地がある」と、いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員はみる。きょうの日本国債市場では、先物が一時売買を停止、長期金利は昨年4月以来、1%の大台に乗せた。

・しかし、その長期金利が午後に一転、0.8%台まで低下するとともに、日本株は下げが拡大する格好となった。

・「中国の景況感悪化が直接のきっかけ」
・「グレート・ローテーションを材料にこれまで債券先物売り・株式先物買いがすさまじい勢いだったが、ちょっとやり過ぎた」
長期金利1%、日経平均1万6000円接近で、「どちらも一時的な達成感が出た」との声

・中国の製造業活動を示す5月の民間購買担当者指数(PMI)速報値は49.6と、7カ月ぶりの活動縮小
ブルームバーグがまとめた市場関係者13人の予想中央値(50.4)からも下振れ。

東証1部の売買高は概算で76億5514万株、
・売買代金は同5兆8377億円。
・売買代金は07年8月9日の5兆2674億円、売買高はことし4月5日の64億4912万株をそれぞれ上回り
・過去最高に膨らんだ。

・値上がり銘柄数はわずかに17、値下がりは1691。
・33業種の下落率上位はその他金融、不動産、証券・商品先物取引、銀行、非鉄金属、電気・ガス、保険。

・「金融相場から業績相場の移行に際しての調整がいつあるのか市場が注視していた中で、前日の米国で量的金融緩和からの出口戦略が意識されたことがきっかけとなった。

前場は円安が支えとなったが、円の強含みでそれもなくなった。金融相場で実体以上に過熱していただけに反動も大きかったようだ。

・昨年後半からの上昇基調が転換するかどうか、今晩の米国市場と為替動向が注目される」(中堅証券)との声