京大問題 「荒城の月」

去年は倉山満氏の本をたくさん読んだ。
本邦の近現代史をロシア・ソ連の視線で、スターリンの視点で観てみると違う風景が見えるなど、思ってもみなかった考え方に触れたのは有益だった。

物事、知らないことだらけである。

今年は去年の読み残しの同氏の受験指南本を…まあ、今の受験生でなくってよかったなと思いながらパラパラめくったが、そのなかに面白い話が一つ。

大学がどういう学生を求めているかは問題傾向にはっきり出ているという話の中で京大みたいに美意識やセンスを問う大学は付け焼刃では対処できないという一例で上がっていたのが名曲の歌詞を作らせる問題。
解答せよではなく「作れ」はかつてチャート式数学の京大問題にもあって、高2のころ読んで驚倒した。

今回読んだのは国語の問題で「荒城の月」の春と秋につづく「夏」あるいは「冬」の歌詞をつくれという問題。


「荒城の月」、土井晩翠作詞・瀧廉太郎作曲。山田耕筰の編曲。
 
1.春高楼(かうろう・こうろう)の花の宴(えん) 巡る盃(さかづき)影さして
千代の松が枝(え)分け出(い) でし 昔の光今いづこ

2.秋陣営の霜の色 鳴きゆく雁(かり)の数見せて
植うる剣(つるぎ)に照り沿ひし 昔の光今いづこ

すごいね、京大。 高校生にこれをやらせるんだ。
どういう作品を高校生がかいたのか、興味のあるところだ。


ということで、夏・冬いくつかつくってみた、、がこれ漢詩で多分五言絶句だよなあー
平仄までは分からないんだよなー

- 自作・夏の篇 -

夏夕されば群竹の そよぎに出ずる十三夜
満れば欠くると仰ぎ見て 今宵の風に吹かれ立つ


…あれ、最後が「昔の光今いずこ」になってない。(笑)

先週末、夜更かしして考えてたけど結構たのしい。
しかし、作詞というより、万葉や新古今と近代俳句の替え歌みたいな文句しか浮かんでこないね。
まあいいや、もういっちょ

- 自作・夏の篇② -

夏青嵐の雲早く みわたす田には水光る
こぬれのそよぎもきらめきて 空に残るや昼の月

あれ?「昔の光が」…(笑)
漢詩にならないですね。  でも、面白かったので残しておく。