歴史にIFはない。

論壇の人の文章を読んでいて、バカかまともかを判断するのに便利な言葉がある。
 
「歴史にIFはない」と書くかどうか。
 
コレの言葉を平気で使う人は概ね浅慮と判断して間違いない。
 
資料収集と分析が仕事である歴史学にIFがあったら大変だが
歴史をひもとくモチーフがIF以外にならば、それはただのお話である。
 
そんなもの普通の仕事でもいくらでもあることだ。
ローソンの看板屋が指定のブルーを「もし、赤に変えたらどうだろう?」…たちまちクビである。
 
しかしローソン本体は当然にローソンブルーを変更して新業態を企画するわけで
「看板はブルー」を死守だけでは経営とは言えない。
 
同じ意味で、歴史業者である歴史研究者にIFがあろうはずもなく
IFもなく歴史を読んでみてもなんの思考プラスにもなるまい。