米国にデフォルトリスク

七夕みたいなものでしょうか?
 
米国債CDS取引が1年前の倍に-「ある意味、ギリシャより悪い」
ブルームバーグ):米国債のデフォルト(債務不履行)に備えたクレジット・デフォルト・スワップCDS)の取引が、1年前の倍に膨らんでいる。財政赤字削減策と公的債務の上限引き上げで、米政府が議会からの承認を得るのに苦慮していることが背景だ。
  米証券保管振替機関(DTCC)によれば、20日現在で米国債CDSの残高は、正味の想定元本40億ドル(約3240億円)を対象とする819枚。1年前は20億ドル対象の449枚だった。1営業日の平均取引は先週4億9000万ドルとその前週の1000万ドルから急増し、DTCCがデータを集計している1000種類のCDSで、米国債の取引は633位から4位に急浮上した。
  財政赤字削減をめぐり野党共和党との協議が行き詰まっているオバマ政権は、打開策を示すよう迫られている。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は先月、米国の信用格付け「AAA」を格下げ方向で見直すと発表。世界中で各国政府が財政赤字に苦しんでおり、欧州連合(EU)はギリシャアイルランドポルトガルの救済を余儀なくされた。
  リーガル・アンド・ゼネラル・インベストメント・マネジメントのクレジット調査責任者(ロンドン在勤)、ゲオルグ・グロズキ氏は米財政危機について、「ある意味、ギリシャより悪い状況だ。誰も米国を救済することができないからだ」と指摘。米財政赤字国内総生産(GDP)に対する比率が3%なら「政治のまひ状態を解消すれば済むことだろう。だが10%ではそうはいかない」と話した。
         パナマやフィリピンより高リスク
  米議会予算局(CBO)によれば、2011会計年度(10年10月-11年9月)の連邦財政赤字は1兆5000億ドル、対GDP比で9.8%に達する見込み。ガイトナー米財務長官は今月2日、公的債務の法定上限が8月初めまでに引き上げられなければ、政府にはデフォルト回避に向け打つ手がなくなると述べた。
  CMAによれば、米国債を保証する5年物CDSのスプレッドは50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)。4月は37bpだった。過去最高は金融危機がピークだった09年に記録した100bp。米国債の1年物CDSのスプレッドは現在、パナマやフィリピン、メキシコより大きくなっている。
  国債を保証するCDSでスプレッドが最も大きいのはギリシャの約1400bp(5年物)、2000bp超(1年物)。最低はノルウェーの17bp(5年物)、5.5bp(1年物)。
更新日時: 2011/05/27 14:19 JST