米国株上昇。 無制限購入。

米国株:続伸、FOMCの追加緩和を好感し世界株高
9月14日(ブルームバーグ):
 
  米株式相場は続伸。米連邦公開市場委員会(FOMC)が前日発表した債券購入プログラムを好感し、この日は世界的に株価が上昇した。
 
  アルコアやエクソンモービルなどが高い。アップルも買い進まれた。ナスダック総合指数は12年ぶり高値に上昇した。事務用品で米最大手のステープルズは、複数のプライベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社が買収を検討していると報じられたことに反応し、買い進まれた。医療用および空港警備システムを手掛けるアナロジックは大幅高。利益が市場予想を上回ったことが好感された。
 
  S&P500種株価指数は5.78ポイント(0.4%)高の1465.77。
  ダウ工業株30種平均は53.51ドル(0.4%)上昇し13593.37ドル。
 
  ウェルズ・キャピタル・マネジメント(ミネアポリス)のチーフ投資ストラテジスト、ジェームズ・ポールセン氏は
「FOMCの決定はちょっとした興奮を短期に市場にもたらしているが、この株価上昇は市場が考えるよりも基本的な経済情勢が影響していると思う」とし、「一段落したら、経済が以前と比べてなおも勢いを増していることが分かるだろう」と続けた。
 
  FOMCは声明で、労働市場が「大幅」に改善するまで債券の購入を継続すると表明。声明を受け、前日はS&P500種の業種別10指数が全て上昇した。FOMCは、オープンエンド型の形式で政府支援機関の住宅ローン担保証券MBS)を毎月400億ドル購入すると発表した。
 
             S&P500種の動き
  S&P500種は今年に入り17%上昇し、終値ベースでの過去最高値まであと約7%の水準にある。各国の中央銀行が景気刺激策を講じるとの期待が背景だ。先週は欧州中央銀行(ECB)が無制限の国債購入計画を発表したことを好感し、株価が上昇した。
 
  バンク・オブ・アメリカBOA)で米国株式戦略の責任者を務めるサビタ・スブラマニアン氏は、S&P500種が13年末に1600に上昇すると予想。これは、これまでの最高値1565.15を2.2%上回る水準。同氏はリポートで、企業利益が拡大する中でS&P500種は上昇を続けるとの見方を示した。
 
  この日発表された米経済指標では、8月の小売売上高が6カ月ぶりの大幅な伸び。消費者物価指数(CPI)はここ3年余りで最大の上昇となった。また鉱工業生産指数は09年3月以来の大幅な低下を記録した。一方、9月の消費者マインド指数は市場の予想に反して上昇した。
 
           原油上昇
  S&P500種の業種別10指数では商品関連株が最大の上げ。原油相場が約4カ月ぶり高値となったことが手掛かりとなった。また景気敏感株で構成するモルガン・スタンレー・シクリカル指数は1.3%高と、4日続伸となった。
アルミ生産で米最大手のアルコアは2.2%高の9.84ドル。石油最大手エクソンは1.2%上げて92.30ドルと、08年5月以来の高値。
 
金融株は0.8%高。BOAは1.6%上昇し9.55ドルだった。
アップルは1.2%高の691.28ドルで、上場来高値を更新した。ナスダック総合指数は0.9%高の3183.95と、2000年11月以来の高値。
 
-後略-
 
更新日時: 2012/09/15 07:07 JST