マーケティング  不動産について。 ビットがすべて。

土地の値段はどう決まるか?

学生の頃習ったのは収益価格。
18世紀のイギリスの土地の価値は収益率によって決まる。
ロンドンなど穀物消費地に対する距離と、石高(但し小麦)の収穫量から、農業事業者の支払える地代がおのずと決まり、農地を貸している貴族の収益もそれに応ずる…という話だったと思う。

いま日銀のクロトン・キャビネットにいらっしゃる岩田規久男先生が1990年頃バブル批判で書いてらっしゃった土地評価も収益価格に収斂すべきというハナシだったと覚えている。
ベキ論であって、違和感があったが、、、学問というのはベキ論に収束していくのだなと後で思った。


不動産鑑定評価では

①再調達価格  (家屋等建物や埋め立て地や山林開発などの造成地コスト)
②収益還元価格  (長期国債の利回りから換金流動性を控除)
③批准価格   (近隣取引事例による価格相場)

バブル華やかなりしころ、実質的には ③批准価格 で決まっていた。


買うやつがいるから売れるのであって、すべての価格はビットで決まる。

インフレ分析で言う、コストプッシュもデマンドプルも代替材がないのを前提の議論でまったくアホである!とはかつて、小室直樹大大先生のご本で読ませていただいた記憶がある。


今、不動産価格が上がっているなら、それはビットがついているということで、、、国策である。
賃貸価格はあまり上がっていない、、供給過剰から20年で上がる訳がないからねー的に上がっていない。
その、レント=不動産収益が上がっていない状況下で土地値が堅調なら、、バブルである。


バブルとはつまりデマンドプルな状況で代替物が出てこない状況である。
上の英国の例で言うと、穀物法は海外からのオファー排除、供給を絞っての価格維持である。
今般の本邦においては、政府が銀行と保証協会のネジを巻いて不動産購買者を創出しているということである。
供給の方は施行能力の削減 (職人いないし、設備在庫も多くない) で絞っている印象である。


関西では南海大地震もどうやら秒読みに入った。

相場できちんと稼いで、震災で総崩れする不動産をアサリたい。
同時に、斜面地の平屋書斎に向いた不正形土も買いたいなあー

ハタ地で前のお屋敷の庭が借景で使えるとなおいいが、、、
お屋敷はワンルームに化けることもあるからなー (笑)



価格はビットで決まる。
それ以外で決まっている価格から事業の収益性を算出してはならない。
もし、ビット決定論が違うと思うなら、川船で営業するラーメン店の企画で銀行がついてくるかどうか?
考えてみればいい。

淀川を静かに流す川船ラーメン屋台!ああ旨そうだ!!
でも今日いまから裸になって泳いでいくわけにいかないから…これで終わりである。
ビットがつかなければ全ては無い。
これが非・受注生産を基本とする産業社会の鉄則である。


不動産価格も、そのように決まる。