橘 玲 「不愉快な…」 つづき。 アイリス・チャンの話。

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昨日の 「不愉快なことには理由がある」  橘 玲  著 

今夕も 焼き鳥屋でパラパラと読む。  118ページ

     「アイリス・チャンが死んだ日」




チャイナ系アメリカ人・アイリス・チャンは、1950年代の赤狩り旋風でアメリカを追われた気の毒な中華系科学者の評伝で27歳にして新進気鋭のノンフィクション作家となる。 アメリカの若き成功者である。

アイリスの2作目は かの有名な 「ザ・レイプオブ・南京」。旧日本軍が大陸で悪逆非道の限りを尽くす話だ。
同作は、50万部を超えるベストセラーとなり、アイリスはセレブの仲間入りを果たす。


そして、満を持して発表した 「ザ・チャイニーズ・アメリカン」 西部開拓時代のアメリカで、鉄道敷設に従事したチャイニーズが、どれだけの迫害に堪えたかを描いた力作は、意に反して、酷評にさらされることになる。


旧日本軍のレイプを大喝采で迎えた米国知識人ではあったが、こともあろうに 「アメリカ」がチャイナ移民を差別する話は、、、さすがに 好まなかったのである。


この頃から、アイリスは不眠とうつ病に悩まされるようになる。
苦しみながら彼女が4作目のテーマに選んだのが「バターン死の行軍」。

生き残ったアメリカ兵に取材して、再び日本軍の残虐行為を暴こうと努力する。


しかし、彼女の病んだ神経は、もはや困難な取材に堪えられなかった。  彼女は
2004年11月9日、車のの中で銃口をくわえ、夫と2歳になる娘を残し36年でその人生を終えることになった。



NYタイムズやワシントンポストなど一流紙はこれを大きく取り上げ、彼女の業績を讃えた。
かくしてアイリスが 「発掘」した「30万人以上が虐殺され、8万人以上がレイプされたもう一つのホロコースト。」南京大虐殺は 「事実」となった。


本邦では20万人の人口の南京で、はたして30万人の虐殺が可能だったかを含めて、様々な検証が為され甲論乙駁状態である。
しかし、アイリスの死によって、英語圏では 「30万員を殺した日本の南京大虐殺」は 「史実」になった。


その死による、アイリスの業績。  このことを指摘する本邦の論壇人はいないようだ。




アイリス・チャンは美人で、「南京レイプ」では書店でよくポスターを見た。

自殺を知って、気の毒にと思ったが、拳銃をくわえたとは知らなかった。
大学でジャーナリズムを学んだそうだから、、、いろいろ想うところもあったのだろう。

「人を呪わば穴二つ」  アメリカのチャイニーズ社会では、そういう諺はなかったのかもしれない。
チャイニーズでアメリカンで、、誠実で嘘つき。。。。  気の毒である。



誠実で、情愛にあふれて、そして、嘘と事実と、自分の希望と、ウラミごとの区別がつかないだけなら、、、
ただの 「女のひと」 なんだけどなあー    ウチにもいるなー  何人か  オレ以外全員。  (笑)

もちろん。文句じゃないです。  
確かにお父さんが うちの家族・30万人を殺しました。すいません。この寿司パック買えばいいんですね。 (笑)




それはそうと、「日本」の外務省。 抗議しろよ! 

米論壇で「史実」だぞ。 外務省も給料でてるんだろ。 日本の予算から。  (笑)