書斎の書棚から

貿易赤字は 「悪」 か?

読みやすく分かりやすい! 朝日新書 「経済学サク分かり」 菅原 晃 イントロダクションの話題がこれである。 ■ 曰く もちろん、「悪」 ではない 魅力ある国として 海外からの 投資=資本収支の 黒字をもって たくさんのモノが買えるのだから 国民生活は豊か…

内田樹の 「レヴィナス」 と村上春樹。

内田樹 「他者と死者 ラカンによるレヴィナス」 非常に苦しみながら読んでいるがよく分からん。 ■ ロシア帝国領 リトアニアに生まれたユダヤ人であるレヴィナスは フランスとドイツで哲学修行をして フランスに帰化した 第二次大戦の早い時期にドイツ軍の捕…

「内田樹による内田樹」  内田樹

同人誌? みたいな発想の本だが 文庫である。 内田樹先生、エライ! ■ 大学の授業で なんでもいから内田先生の本を読んできて発表あるいは質問。 それに内田先生が答えるという1年間の授業を 本の形にまとめたものらしい。 ■ 最初の 「ためらいの倫理学」 …

「信長はなぜ葬られたのか」 ②  安部龍太郎  幻冬舎新書

「信長はなぜ葬られたのか」 安部龍太郎 幻冬舎新書 読了 本の後半の 戦国時代に猖獗を極めた キリスト教の話が これまた 面白い。 ■ 戦国大名、高山右近がクリスチャンなのは知っていたが 伊達政宗がイスパニアととの同盟を考えていたのはまあいいとして 豊…

「信長はなぜ葬られたのか」   安部龍太郎  幻冬舎新書

以前、さくらさんと 中国大返しできてんだから 信長殺しは 秀吉に決まってんでしょ 明智光秀は実行犯としておいてけぼりにされただけ… という話をして盛り上がらなかったが …ははは 古文書から見る そのあたりの機微の本である ■ 大航海時代のなかの戦国時代…

「不倫」  中野信子  文春新書

中野信子氏の本は時々読む。 「サイコパス」 が名高いようだが どの本も、読みやすく、力みがなくて、読後感がいい。 ■ いつもの 猿の「つがい」方 テナガザル = 一夫一妻 ゴリラ = ハーレム チンパンジー = 乱婚 の話や、 脳内の伝達物質のレセプターを…

「座右の山本夏彦」  嶋中 労 「女と猫」のこと。

「座右の山本夏彦」 嶋中 労 山本夏彦の 短文集? である。 書庫が混乱していて、なにがどこやらよくわからない。 山本夏彦もどこにしまったけな?状態で 上の短文集が見つかった。 はじめに山本夏彦の小伝があって テーマごとにコラムの中から選ばれた文章…

好きだった数学。 森田真生、北原白秋、啄木、岡潔。

算数は計算が壊滅的にアレ …で苦労した。 中学になると 先生の質がいきなり下がるので 勉強する気が一気に失せたが 「数学」 のもつ あの端然とした 「美」 にはうたれた ■ 中二で 遠山啓氏の 岩波新書 「数学入門」を買ったのも その憧れにもにた 気持ちか…

高橋洋一 「財務省を解体せよ」

月刊・高橋洋一 (笑) 「財務省を解体せよ」 を買う。 冒頭から5頁目 、 27ページ セクハラ退官・福田次官について 報道直後の4/13(金) に 辞任を表明するべきだった。 「金月処理」といって 金曜に発表、 その後の対応は月曜日という 危機対応の初歩の初歩。…

送別会、いい言葉のことなど。

「365日の広告コピー」 という本があって こないだ買って事務所において 夕方ひとりになってから まいにち少しづつ読んでいる。 1頁にひとつ 1月1日からはじまるコピーは ささやかな人生の機微にふれて 短い解説とともに3分、数ページも読めば 夕方の…

政局とスキャンダル 三木は遠くなりにけり。

政治とは、政局づくり。政策はそのための道具。 お正月に読んだ 倉山満の 「政争家 三木武夫」は全編それに尽きていている。 同書の チャンネルくらら の宣伝 youtube https://www.youtube.com/watch?v=0QaUQI2hpq8 1分30秒あたりに ミッキー・ソ…

ミステリーとサスペンス。 謎と脱出。

■ ミステリーは謎解き小説。 犯人を当てるのがその主題。 最後は、探偵の 「犯人はお前だ!」 に読者が納得して終わり。 それに対して、サスペンスは犯人はというか悪者は最初から分かってるスリル小説と言われていた。 こないだナニかで、 「犯人が分かって…

橘 玲 「不愉快な…」 つづき。 アイリス・チャンの話。

■ 昨日の 「不愉快なことには理由がある」 橘 玲 著 今夕も 焼き鳥屋でパラパラと読む。 118ページ 「アイリス・チャンが死んだ日」 ■ チャイナ系アメリカ人・アイリス・チャンは、1950年代の赤狩り旋風でアメリカを追われた気の毒な中華系科学者の評…

文庫本  「不愉快なことには理由がある」 橘玲

■ 「原発と野生動物」 102ページ から 南アフリカの動物保護区にはかつてはたくさんの 「豹」がいたが、いまはもう絶滅した。 ヘミングウエイの 「キリマンジャロの雪」にあるように、古くからアフリカには多くの白人ハンターがやってきた 彼らにとって、…

「35歳の教科書」  藤原 和博

■ 「35歳の教科書」 藤原 和博 (幻冬舎文庫) 2014/4/10 を読む。 ■ 成長社会から成熟社会にかわって来たので普通に企業人をやってるとキツくなりますよー という、誰でもいいそうなテーマの本。 だが、その「平凡」なテーゼへの、アプローチが上手い!! も…