キャバクラ? でシミジミ。
早い時間の居酒屋とスカしたツマミのワインBARのあと
なんだか もう食い物いらねー な感じで
久しぶりに女の子の居る店に行った。
古い仲間とふたりである。
半グレ?みたいな兄ちゃん軍団がへべれけでエレベータから出てくるビルの 5階…
あーあ、な気もするが、ポン引きってこんなにトロかったっけ?
などと、5⃣ ボタンを押す。
店に入るとなつかしい匂い。
香水? それともなにかお店アロマってうってるのかな。
そうか20年前と同じ、遊びが同じフレイバーで残ってるんだなーと
感慨深い。
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BOX席でひとりづつ女の子がつく
綺麗な肌だなー20歳か
穏やかな目、まるいかたちのいい鼻、いい顔してるなー
細く小さな円を描く、眉
つまんない男に引っかかるタイプの かわいい眉だ
…言わないけどね、そんなことは。(笑)
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チェンジでやってきたのは貧相な女の子
文化住宅の二階で洗濯しながらせき込む主婦が似合いそうな感じ
幾つ? 28歳。
へー、昼間は事務の仕事なんだ、大変だね。
あ、一般事務、めずらしいね、いまどき。
お茶くみ雑用、お留守番かー
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一般事務の仕事って、俺たちが若い頃の数分の一になったからねー
誰でもできる一般事務で会社にいるってすごいことだよ。
だって、だれでも出来るし、誰にしてもらってもいいんだから。
特殊な能力が必要な仕事以外
何をするかより、誰とするかの方が大切ですよ。
やる仕事なんか毎日ほとんどいっしょでしょ。
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男女の仲とおなじだよ。
抱き合ってキスして、あとやることなんかそうはかわらない。(笑)
なにをするかより、誰と抱き合って 好きっ! て言いたいかでしょ
だれでも出来る事務仕事を
いまの会社は、
他の誰でもない 「君に」 してほしいって思ってるんだ。
良かったね。
みんな、君にいてほしい
そして、笑ってほしいんだよ。 (笑)
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中空を見ていた視線を戻して、じっ とこっちを見て
「…涙でそう。」
…
「そんなこと 思ってもなかった… 」
「もっと、ちゃんとしよ、、、、もっと、みんなに笑いかけます。」
と目を伏せて微笑んだ。
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幸うすい感じの 皮膚も薄い、こづくりな 地味ーぃ な女の子だ。
かけがえのない社員なんだよ、お前、たぶん。
そして、だれかのかけがえのないひと になれたらいいね。
いつもいつも 君の笑顔を待ってる人があらわれたら
その手を ちゃんとグリップするんだ。
君だけのかけがえのない場所をその手で掴め。(笑)
ありがとうございますと頭を下げて
チェンジで去って行った。
そのままアガったみたいだ。
次の女の子は
景徳鎮で焼いたみたいに元気そうだった
元気そうで、むちむちで …若くなかった。
え、青森出身? あー 日本の方でしたか。 (笑)
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20年前と同じような 初めての店だったが
20年前より、女の子たちは
なんだかシミジミしていた。
そして、エロくなかった。
俺が歳をとっただけかもしれないけど。 (笑)
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