昔ばなし ⑤ お金のこと

「金のないのは首のないのと一緒」 
婆さんが火鉢の横に置いた文机のまえに坐って「わかば」を吸いながらよく言っていた。

夏も冬も火鉢はというか手あぶりは出したままで、ちゃぶ台よりも小さな机を使っていた。
爺さんが存命中はそこで二人で夕飯を食べていたような気がする。
うーん、よく覚えてない。

私が幼いころはどの家具もひどくちゃちで、当時は頻繁に家具を買い替えていたような気がする。
昭和50年ころまでは日本中でバカ高い家具だのオーディオだのを買ってたように思う。
あちらこちら、家具屋だらけだった。  (笑)


「金がないのは…」は後年、西原理恵子が同じことを書いていて、そういえば婆さんのデショウ(出身地の意)徳島は西原理恵子の故郷・高知県の隣だなと気がついた。

カネのない時は徹底的に無いものらしく、ペットについて 「口のついとるモンはアカン」 というのも、西原理恵子の漫画と同じ。。。四国じゅうで貧しいのか?とも思うが、高松の都市部で貴族のように優雅な貧乏をしたらしい女房によると 「そんな下品なことは言わんわ!」 とのことである。

女房と初めて出会ったころ、「あのバイト、作業延長しても時給 『や』 つかんので!早よう終わらさな!!」
と大阪近郊の関西弁からすると不思議なところに強調の助動詞 『や』 が入るのに驚いた。
平安女流文学の用法である。古い日本語だなあと、、まあ、エキゾチックに感て惚れたわけです。 (笑)


あれ、金の話のつもりが、四国に流されて違う話になったなー
もう少し整理して、再度書きます。


この項つづきます。